“社会課題や、書くことに興味があるけど、伝わる文章にするにはどうすればいいだろう?”
介護施設職員、ライター、翻訳家…、様々な経歴の参加者が集まる
この会は、社会課題と市民をつなげることを目的に、「伝えられる人」を増やすために「ビッグイシュー・オンライン」の共同編集長マキノスミヨが企画・開催。
参加者はブロガー、ライター、翻訳家、NPOスタッフといった、文章を書く機会の多い人もいれば、カウンセラー、介護施設職員、通訳、会社員、電話相談のボランティアをする人など、書く事を仕事としていない人も。
「発信することで、福祉とそれを必要とする人との橋渡しをしたいが、書き方が難しい」、「市民活動をしているので、伝わる文章の書き方を教えてほしい」、「紙の雑誌での執筆経験はあるけれど、Webは未経験。その違いを知りたい」など参加者の動機は様々だったが、共通するのは、社会課題に関心があるということだった。
平日にもかかわらず、幅広い年齢層の様々なバックグラウンドを持つ12名が参加。
「様々な読み手がいる」ということを解説だけでなくグループワークで体感する
当日は「NPO広報」や「Webでのライティング」に必要なポイントの解説を中心に、個人・グループワークを織り交ぜながら進行。
個人ワークでは、架空の市民団体による寄付募集の案内などを題材に、参加者それぞれが読者視点に立って読み込み、グループワークでは個人が感じた内容を周囲とシェアしていく。
他者と比較することにより、読者視点としての自分自身の考え方のクセを認識したり、他の参加者の意見を聞いて「多様な読者がいる」ということの再発見をしたりといった気づきが起こる。
終始和やかな雰囲気に包まれたグループディスカッション
参加者の声:
“「私」が何を伝えたいかではなく、「読者」は何を知りたいかという視点で文章を書かないと、一生懸命書いても読まずにスルーされてしまうということがわかった”
“Webのレイアウトの見やすさも、最後まで記事を読んでもらうための重要なポイントである事を知った”
ワークの後、マキノの仮説に基づき内容を改訂したTwitterの投稿の事例紹介。同じテーマを扱っているにも関わらず、修正前に比べ200倍近くリツイート数が増えたというエピソードには、参加者から感心の声が沸き起こった。
ネットならではの「炎上」。実際の事例をもとに原因を議論
「ブログのコメント欄が荒らされたことがある」、「文章は書いてみたいが炎上されると怖い」、「事前に対策について勉強したい」という意見もあり、参加者からのニーズが高い「炎上・トラブルリスク」についても「ライターが知っておきたい法律」などについてワークを交えながら解説を受ける。
実際の炎上事例となった文章を個人で吟味したのち、グループで意見交換。「内容が理解しづらい」「失礼極まりない表現」など、様々な意見が飛び交う。
このグループワークを通して、多様なバックグラウンドの参加者で文章を吟味・意見交換すれば「炎上」は回避できるはずということを体感していった。
参加者の声:
“自分主体の視点、自分の常識の枠内で書くことによって他者に対する配慮が希薄になってしまうことがあるということ、書いた本人は何気ない文章でも、受け手にとっては配慮に欠けた内容になることもあるということを学びました。”
講座満足度9割以上の「ソーシャル×ライティング」の教室
骨太なテーマで国内外の記事を扱い、発足以来の6年間で公開された記事の数は1500以上、年間85万のユーザーが利用するWebメディア「ビッグイシュー・オンライン」。しかし社会課題やそれに取り組む人々のことは世間に未だ広く浸透していない。
この講座を通じて主催者が願うことは、「社会課題をもっと多くの人に知らせることのできる人」が増えること。
講座の構成は
・学校で習う文章と広報の文章の違い
・一般企業の広報とNPO・社会的企業の広報の違い
・Webライティングのコツ
・ライティングで発生する工程と、大幅な修正を回避するポイント
・炎上・トラブルリスク
などを扱う2時間半+講師による添削つき(希望者のみ)。
書くことに慣れていない初心者から、ライティング経験のある方まで様々なスキルの方の参加実績がありながら講座満足度が9割以上となっている。
今回の教室については、参加者からはこのような声が寄せられた。
参加者の声:
“文章を書く時に、読者を知り、読者の側の視点をもつことが大事だと分かった。それを活かして書いてみたい”
“少人数制なので、自分の意見を言いやすい雰囲気だった。自由な意見交換ができた”
“プロのライターからだからこそ聞ける、クライアントとの仕事の進め方の工夫も知ることができた。Webに記事を書く時に必要な情報、視点をコンパクトに学べる、充実の2時間半だった。”
文:池内 文、岸中 聡子、三好 通裕
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